不識塾で学び、我々はレッテルを貼ってものごとを見ていることに気がついた。
最初のテーマにイスラームを選び、課題図書を読んだ上で塾生と討議を重ねた結果、過激・危険なのは、その一面に過ぎないと理解し、善意と寛容に溢れる本質に触れた。国内調査では遠野を訪ねたところ、辺鄙な里という先入観と異なり、実は文物の往来豊かな土地であることを知った。座学も重要、フットワークも重要であると改めて実感した。
わたしにとっての不識塾は、リベラルアーツの基礎を身につけ、ビジネスの込み入った場面に立ち向かう軸を育む場所であった。
(2020年9月ご寄稿)