米国は「民族のるつぼ」と言われますが、欧州は「国家のるつぼ」という表現がふさわしいのではないでしょうか。グローバルスタンダードという言葉では括れない多様性を感じます。
そこでは自らが判断し行動する為のぶれない軸の存在を問われます。講座ではまず日本人としての原点を再認識し、その上でボーダレスに拡大する資本主義に対応する座標軸を学びます。数十冊の課題図書と執筆者との白熱した議論を通して様々な問題意識をもつ仲間と切磋琢磨する場は緊張の連続でした。
海外ビジネスでは場を支配する思想、すなわち無意識な思考の癖を読み取らなければなりません。講座を通してその底流にある宗教・歴史や国家を深く理解し、経営に不可欠な判断力の礎を築けたことは大きな収穫でした。
(2011.01 寄稿)